脂肪分をとらないと、肌がカサカサしてきて、油分がなくなるといわれる。いわゆる「乾性の肌」である。それは油分をとらないので、皮膚の表面に油気がなくなると考えている人が多い。しかしその主な原因は、ビタミンAをとる量が少なくなってきて、その影響で、皮膚が乾性になるからである。すなわち、ビタミンAが欠乏すると乾性肌に傾く。その理由としては、汗腺や脂腺の機能が低下して皮脂膜が減少したり、角化か不完全になり角質の保湿能が低下するためと考えられている。
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つまり皮膚表面の油分が少なくなる上に、表面が荒れて乾性の皮膚になるわけである。そのため、荒れた皮膚の手当には、まずビタミンAが使われている。ビタミンAが不足すると角層が厚くなってくるが、同時に毛包壁の角質も厚くなる。そのため毛包から毛孔にかけてつまってくる。それで毛孔が硬いとげのように目立ってくる。そうするとさわって、おろし金をさわるようなザラザラした皮膚になってくる。これは毛孔性角化といわれて、ビタミンA欠乏の皮膚症状の1つの特徴になっている。よくみると、その中心に毛が生えていて、角質につつまれて、わだかまっているのがみえる。とくに肩から上腕から大腿部のように下着とすれるところに目立ってくる。それは摩擦の刺激のために、それを受けるところでは一層角層の肥厚が目立ってくるためである。このように角層が厚くなるのが目立つのは、思春期以後である。そのため小児ではこれが目立たなくて、ビタミンA欠乏でも皮膚の乾性が目立つだけに止っていることが多い。