死が現役をしりぞいた高齢者のものになり、身内だけで静かに故人を送りたいと考える人が増えているのが一因だ。「家族葬」などと呼ばれ、現在ではほとんどの葬儀社が対応している。基本設計は普通の葬儀といっしょだが、一般の会葬者がいない分、飲食接待費や香典返しは少額ですむ。家族の葬儀については半数近く、自分の葬儀に関しては六割が「親しい人とこぢんまり」と望んでいる。家族葬のメリットは、アットホームな雰囲気で行える、ゆっくりお別れができる、また、ごく親しい人だけならば、自由なスタイルが選びやすいなどの理由があがっている。たとえば、葬儀費用の中でもっとも高額で、かつランクがはっきり出るのが祭壇だ。インターネットで葬儀社のホームページを見ていると、だんだん祭壇のしつらえを見るだけで値段の予想がつくようになってくる。
福岡県大島では、難産の折には、ウブガミサマが戸の桟に腰かけるからといって、そこをほうきで掃くことがあった。福島県大沼郡では、お産がおくれると家の神棚に草履を表向きにして上げた。草履をはいて早く手伝いに来てくださいとの意という(『綜合日本民俗語彙』)。室町時代の末、奈良興福寺の僧実暁が、「男子の大事には敵」「女子の大事には産」と記している。いかに出産が女性にとっての一大事であったかは、生まれてくる生命をこの世にどのように保持すべきかというさまざまの営みの中から知ることができる。それは先にこの世に生きている大人が、子どもの生存権を確保するために編みだした生活技術であり、霊的な世界とのかかわりからみると、子どもの生か危険な状況におちいったときに発揮される、対抗呪術としてとらえられる現象である。
話上手の基本は、相手を立てるコメントにあり抜群に人の心をつかむのがうまいビジネスマン、という人がいる。そういう人たちに共通するのは、どんな相手にでも興味を示し、その人のしぐさ、言動を話題にしているところだ。手みやげをいただいたお礼のはがきやメールに「あのお菓子とてもおいしかったです。聞いたら知る人ぞ知る逸品とのこと」などと、相手のセレクトについて一言添える。宅配便の集配の人にも「あれ、制服が変わったんですね」などと、相手に焦点を当てた話題で話しかける。好印象の話し方の秘訣は、相手を立て、相手に関する話題を選ぶところにある。仕事でやりとりするのは商品や書類であっても、ものではなく、持ってきてくれた「人」にまずスポットを当て、会話をしてみよう。