株式会社につき、会社更生手続の開始決定がされると、破産の場合と異なり、更生会社の財産の上に担保権を有する者もその権利を実行することができない(会社史生法67条1項)から、競売手続において更生会社か債務者となることはあっても、所有者として登記することはありえない。更生手続開始決定がなされると、会社の財産の管理・処分権限は、管財人に専属し(会社更生法53条)、会社の財産関係の訴えについては、管財人が当事者適格を有している(同法96条)。
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したがって、当事者の表示としては、次の記載例7のように記載することになるが、住所は破産の場合と異なり、管財人の住所ではなく、更生会社の住所が記載されるのが通例である。こは、更生手続において送達先は原則として更生会社宛になっているので、競売手続においても、これにならうべきものと考えられるからである(阪本・167頁)。会社が清算手続に入っている場合には、会社を代表すべき清算人を代表者として、記載例8のように当事者目録に記載することになる。なお、休眠会社については登記官の職権により解散の登記がなされるとともに、従前の取締役および代表取締役に関する登記も職権で朱抹される(商業金記規則89条)。しかし清算人に関する登記が、登記官の職権によってなされることはない。しかも、清算人の登記が会社からの申請によって行なわれることもないと思われる。そのため、登記上、役員欄は監査役の登記のみが残され、会社を代表する者がいないような観を呈するが、商法4n条1項本文によれば、会社が解散したときは、取締役が清算人となる旨の本則的規定が置かれているので、朱抹された代表取締役を代表清算人として当事者目録に記載すればよいのである(同法430条1項、129条2項)。死者を相手に競売の申立てを行なうことはできないので、抵当権の存在を証する書面に、当事者として記載されている者の相続人等を記載することになる。(1)相続人がいるとき…相続人が存在するときは、記載し、当事者たる地位の承継を証する文書を添付することが必要である。